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Wは商店街の衣料品専門底にミセス向けの高級婦人服を卸販売するアパレルとして成長してきた。 ところが、中心市街地の空洞化とともに専門店の販売力が低下、バブル崩壊後の個人消費の低迷も手伝って卸事業の業績は悪化の一途をたどった。
Wは約三千四百社ある専門店を売上高と粗利益への貢献度の順にA、B、C、Dの四つに分類している。 取引停止の対象になったのは、売れ残りの商品の返品や値引きでWが赤字を余儀なくされているDグループだ。
衣料品の取引は完全買い取りが原則だが、実際には返ロ聞が当たり前になっている。 売上高を伸ばしたいアパレルと、在庫リスクを負わずに品ぞろえを増やしたい専門店との思惑が一致していたためだ。
だが、現在のように衣料品が売れなくなると、シーズン後の返品が急増し、アパレルの利益をむしばむ。 Wは九八年秋に返品拒否を宣言。
その一方で支払い条件と仕入れ数量に応じて却価格を自動的に決める制度を導入した。 九九年度の卸事業の管理可能利益は、専門店からの返品がなくなることで前年度より一六%増えて百十六億円に達する見通しだ。
二OO一年三月期から寺井流の経営マネジメントに経営資本キャッシュフロー収益率(CFROA)という物差しが加わる。 店舗や商品在庫など事業に直接関係ある資産を使ってどれだけの現金収入を稼いだのかを示す指標だ。
五十一あるブランドごとにCFROAの目標値を設定し、達成度合いをチェックする。 赤字のブランドを続けていると傷口がどんどん広がり、会社の命取りになりかねない。

CFROAのような客観データがあれば赤字を垂れ流す前に見切りをつけられる。 逆に経営資源をどのブランドに重点的に振り向ければよいのかも分かる。
大手食品卸、生鮮含めたフルライン化急ぐKは、山梨県を地盤とする食品スーパーのいちやまマート(甲府市、M社長)から青果と加工食品の一括配送を受託、九九年三月から菓子、日配品、日用雑貨も含め、いちやまマートの十一店舗全店への配送を始めた。 H食も同年七月からHキミサワ向けに生鮮三品と加工食品の一括配送を開始しており、大手食品卸のフルライン化戦略は、生鮮分野にも広がり始めた。
生鮮三品は温度管理が難しいうえ、商品が均一ではなく物流作業を効率化しにくいと言われる。 あえて難題に挑むのは、全食品分野の一括配送を掲げて地方スーパーに食い込み、物流だけではなく商流も獲得したいとの思惑があるようだ。
H食のHキミサワ向けの一括配送では、加工食品は在庫を持ち、青果、精肉、鮮魚、日配、菓子、酒類については在庫を持たずに店別仕分けだけを担う。 帳合い(商流)は変わらず、物流だけの一括配送だが、小売業からは「生鮮三品は集荷がカギで、単なる通過型配送では意味がない」との声もある。
ただ、H食はこの一括配送によってHキミサワの食品スーパー部門のほぼ全量の物流を握ることになる。 ドラッグストアと食品スーパーの複合店舗に力を注ぐHキミサワにとっても「食品分野の物流体制を一社に委託することで配送の効率化と欠品率の大幅な低下が見込め、商品政策に特化できる」(F重賢・商品本部部長)。
最大手のKは、H食より早く生鮮を含めた一括配送体制構築に動き始めた。 九九年二月から、ある外食産業の十一店舗向けに生鮮三品を含めた一括配送を試行。

いちやまマートで本格的に一括配送に踏み切る。 また、雪印アクセスはすでに通過型の生鮮三品配送を手掛けているが、今後は集荷まで踏み込んだ、より高度な配送に取り組む計画だ。
地方、中小スーパーに照準各社の照準は地方、中小スーパーだ。 「全国スーパーと異なり、配送地域の限られる地方スーパーでは、通過型でさえも配送効率を容易に向上できる」(関係者)ためだ。
さらに別の関係者は「全食品の一括配送が実現できれば地方、中小スーパーの物流のアウトソーシング(外部委託)需要が見込め、将来的には商流の取り込みも期待できる」。 この秘めた思惑が各社を「生鮮物流」に走らせるようだ。
一方、目先の利益より業界の今後に危機感を募らせる声も根強い。 ある関係者は「原料から最終製品までの納期短縮と在庫圧縮を目指すサプライチェーン・マネジメントの思想が広がれば、メーカーと小売業の直取引が一段と加速する恐れがある」と懸念する。
業界の強さを突き詰めれば、小分け物流機能。 生き残るには加工食品、菓子といった一部の物流だけでなく、食品全体の総合流通機能の整備が急務だ。
Kが掲げた「ポストホールセラー」や広田正・H食社長の「最適なディストリピューター(流通業者)になりたい」との発言も、すべては総合流通業への脱皮を意味する。 ただ、規格、サイズ、産地が様々で温度管理の困難な生鮮分野で、加工食品のような効率的な物流体制が構築できるかどうかは未知数。
「専業卸と組む必要がある」(M・K取締役)との声は多く、青果、鮮魚、肉の専業卸との合従連衡が始まる可能性は高い。 卸売業の流通段階別年間販売額百兆円却売りの経路短縮一次却から商品を仕入れ、小売店などに販売する二次却の販売額が減少し、多段階にわたる流通経路の短縮化が徐々に進んでいることが、通産省が九九年一月に発表した調査でわかった。
卸売業全体の販売額や従業員数も減少している。 九七年に実施した商業統計に基づく今回の調査によると、九七年の卸売業の年間販売額は四百七十五兆二千六百四十四億円で、前回(九四年)調査時と比べ、六・六%減少した。
消費の低迷に加え、大手小売店が海外から直接商品を独自に買い入れたり、メーカーとの直接取引が拡大しつつあることが背景にある。 目立つ二次卸の減少構成比では一次卸が全体の四二%で、前回比二・二げ増加したのに対し、二次却は同五・四河滅の二二・五%。
このほか、自社で製造した商品などを取り扱う「その他卸」は同三・三%増の三五・六%だった。 二次卸の構成比が減少しているのは、小売業界で販売競争が激化し、業績悪化が目立つ中小小売店を販路としている卸が多いほか、従来、他の卸から仕入れていた商社が、自ら生産者と手を結び、一次卸となる動きが広がっていることなどの理由による。

卸売業者の取引状況を示すW/W比率(却売業全体の販売額から、本支店間の取引額を引いた数字を、卸売業向け以外の販売額で割った数字)は一・五四倍で、前回調査の一・六二倍を○○%下回り、六八年の調査開始以来、最も低い数値となった。 W/W比率は一に近いほど流通経路は短縮していることになり、卸売業の効率化が進んでいることを裏付?た。
従業員数は前回比八・六%減の三百九十三万人。 すべての段階の卸売業で従業員数は減少した。
ただし、商店数は一次卸が約十万店と前回比一五・二%減少したのに対し、二次卸は約十四万店で同一・三%増加した。 パソコン関連機器やファッション製品などで、個性的な商品を扱う小規模却が増加しているためとみられる。
アパレル業界を排個査んだQR、アパレル流通の構造改革の切り札とされるQR(クイックレスポンス)が、きしみ音を立てている。 メーカー、アパレル卸、小売りが製販共同体を築き、流通段階の無駄を省いて競争力を取り戻す。
通産省が国内繊維産業の指針「繊維ビジョン」で、こんな青写真を描いてみせたのは九三年。 その後、導入企業は着実に増えたがネ況下で在庫リスクをとらないアパレル企業も現れ、中小企業の多い関連メーカーや服地卸からは「下請けいじめ」と怨唾の芦も上がり始めた。
「極端な短納期に、少ロット、安い加工賃。 現行のQRはアパレル関連メーカーにとって壬蚕豆口だ」。
縫製業を営むA社社長は嘆いている。

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